97年8月11日(月)

「うーん・・・」  なかなか寝付けねぇ・・
夜中の、3時に目が覚めた。
「あっ! そうだ! ここのキャンプ場には
 露天ブロー があったんだ!」
俺は身体の汗を、洗い流す為、風呂に入る事にした。

誰もいない闇の中を、一人、露天ブローへと歩いて行く。
見えた!!露天ブローだ!!

俺は急いで、風呂の前まで走っていった。
すると、なにやら、看板が立っていた。・「なに!そんなの有りか!」



その看板には、こう書いてあった。
(夜中に一人で入るのは危険です。おやめ下さい)

「ふぅーー」・・・俺はしばし考えた。

「けっ!亡霊でもいんのかよぉ!  関係ねぇぜ!!」
そう、俺はワルだから、お決まり事なんて守らねぇ
そして、あまりにもワイルドすぎる為、
怖いもんなんて、ありゃしねぇ 
「へっ 俺に(怖い)と言う、二文字は存在しねぇぜ」
そう、自分に言い聞かせる様に、俺は湯船につかった。

・・・でも・・・・コワかった・・・

だって、まっ暗なんだもん。

俺は、さっさと上がり、
そそくさとテントに、戻った。
・・・zzz・・




チッチッチッ・・・小鳥の、ほおずりで、目が覚めた。
「うーん  目が覚めたぜ  AM7:00か、
そろそろ起きて朝飯だ。」
そして一休みして、これが灰になったら出発だ!!
        346キロ 13リットル

俺は、今日も走り続ける

キャンプ場を、出た俺はそのまま白糸の滝に、立ち寄る事にした。
 ここは、日本版の ナイヤガラの滝 だった。
俺は92%ほど感動し、そして何も無かったように、
再び走り出す。

そして富士山一合目あたり陸上自衛隊の、
演習場あたりの道を、走る。
 目の前に広がる入道雲、手をのばせば、
まるで届きそうだ。
俺は、のばしてみせた。  対向車が不思議そうに見るので、ヤメタ。
しばらく、林間の道を走っていると、なっなんと!!!
戦闘服に身をまとった、軍隊が行進してくるではないか!!
 俺は、なめられちゃいけねえ!と思い
即戦闘モードに切り替えたが、奴らの目には、俺の姿は映って無かった・

そのまま厚木市を越え、高速道路にのった。
 東京で降り、外環入口までの国道約10キロ弱を、
走り抜けるのに2時間も、かかっちまったぜ!
 汗だくの俺の体は疲れきっていたが、
俺のハートは熱かった!!

 そして、とうとう外環を経て東北道へとのった。
「事故には、気を付けて走るとするか!」
するといきなり目の前に、大型トラックが
お腹を向けて、転がっていた。
「うーーなんてこったい かわいそうに
     俺も、かわいそうにって思われない様にしーよっと。」
・・・・そしてそれから35キロぐらい走った所の
PAで一休みする事にした。
                                    
そしていつもの様に記念撮影。
俺は、究極の満面の笑みを作りセルフタイマーの
ボタンを、押した。
チッチッチッチッチッチッ・・・・・・・・  
・・・(まだか!まだなんか!)
俺は笑みを続けながら思っていた。

 するとその時!!カメラの後ろを、
コギャル3人衆が、こっちを見つめながら歩いていた。
・・・(どうする?この笑みを続けるか?
    それとも、この恥ずかしさに降参してやめちまうか?)
するとその時!「コギャルに負けてどうすんだよ。
         ワイルドアーミーとも、在ろうもんが!!」
・・「グッ・・グリーン  そうだ!負けてたまるか!!」
俺は、更に笑みをつよくした。  チッチッ パシャッ!
「ふぅーやっと終わったぜ。グリーンお前のおかげで
奴らに勝てたぜ」
しかしコギャル達は、俺の事を頭のおかしい奴を
見る様な目で、笑いながら過ぎ去った。  くっ!
さっきの一休みから、更に70キロ程走ったPAで
寒くなってきたので、上着を着る為に入る。
ここで少し休みをとろうと、座って夕陽を眺めていた。
「夕陽ってやつぁ人の心をせつなくさせるぜ。
    あーこんな夕陽を見てると、つい昔を想い出すぜ」
まだ俺が、あまりワイルドじゃなかった頃。
アックンなんて、弱々しい名前で呼ばれていた頃だ。
 その時つき合っていた 女の事・・おっと目が汗をかきそうだ。

そんなこんなで、コレが灰になったら出発しよう!とするか!!
(PM6:15)

 ・・・PM7:50 PAに入る。

「1時間35分か、よく走ったぜ。
しかしこの東北道は、昆虫の王国だぜ」

俺がさっきのPAを、いきりたって飛び出して
すぐに第一匹目の神風特攻隊がゴーグルに、直撃した。
 俺はすかさず、ターミネーターに変身し、
相棒は、ハーレーダビットソンと、化した。
「これで、もう大丈夫だろう。」  と思った瞬間!!

ドーーーーーン!!!   と、鈍い音が左肩から、響いてきた!
感触からすると、カブト虫のオス。それもかなり大きい奴だ!!
 左肩の方に目をやると、白い体液をまき散らしてやがる。
 これには、さすがの俺も仰天した。

「やっ奴らは一体何なんだ!!」
せまり来る、昆虫特攻隊の大恐怖!!
                                                                
しかし、さすが俺だぜ・・いや俺じゃなかったら
奴らには、かないっこねえぜ。
「フッ  何匹散っていったか、わからねぇ・・
俺もワルだぜ。」
 しかし、この東北道は皆がみんな飛ばしまくるぜ!
140キロで、走ってるんだよ、まったく どうかしてるぜ!
 せまい日本、そんなに急いでどこに、行く?
ちなみに、僕は会津なんだけどさぁー。

さぁーーこのコーヒーを飲んだら、お次は会津だ!!!!




  辺りも、暗いPM9時をまわった。
さすがに、この時間にビバーグするのはツライぜ!
俺は予定変更して郡山でサウナを、探す事にした。
  郡山南ICで、降りここで相棒に水を飲ませる。
320キロ


俺は福島最大の街、郡山へ向かい、サウナの場所を
人に聞き、そこに向かう事にした。
 ここから、30分ぐらいの所にあるらしい。


俺はいつもの様に、鼻歌を奏でながら、突っ走っていた。
・・・・と、この時!!事件は、起きた!!・・・

軽四のミラ、フルスモーク、さっきから
俺のケツ、びったりに、つけてやがる。
 俺は一瞬で、点にしてやってもよかったのだが、
「まぁ いいや」 とハザードを、出して道を譲った。
・・・が、しかし、抜かさない。30キロぐらいまで、
スピードを落としても、全く抜こうとも、しない。
・・・「しかたない、点にしてやるか。
     おいっ グリーン、点にしてやりなっ!」
俺はアクセルを、目一杯 全開にした。

10秒程たって、もう居ないだろうと、後ろを見ると、
ピッタリ付いてやがる。・・・・
何なんだ!こいつわ! いくら気の長い俺様でも、しまいにゃ怒るぜ!

「これが最後のチャンスだ!」
俺はまた、スピードを、落としハザードを出した。
 すると、今度はすんなりと抜いて行った。
「やれ やれ ・・・・」と、思いきや今度は、
奴が、超スローなスピードで俺の前で走り出した。
 そして、極めつけ奴の運転席の、ガラスがスーーと、
開いたかと思うと、なんとそこから、明らかに俺に向かって、
タバコを、投げ付けてきた!!




   その瞬間俺は、マイク・タイソンになり、
   相棒は、ドン・キングに変身した。


「オラッ オラッ オラッ 関西人を舐めるなよぉーー福島人!!」

もう、俺の頭は完璧に切れていた。・・もう、誰も止めれない

俺はパッシングとホーンで、奴を呼び、引きずり降ろしたる!
と、燃えていた!・・・・が、しかし、


しっしかし、奴のテールが悲しいぐらいに、
小さくなっていく。・・・

・・・・くっ どうやら俺が点にされちまったようだ。

「くっっ くっ・・そぉーーーー 俺はワルだが、悪じゃねぇ、
   奴はワルでも、悪であります。」

結局俺は、バカにされた 御様子だった。・・・
やはり、タイソン&キングは相性が悪かったみたいだ。




まっ!そーんなイヤな事は、早く忘れて温泉にでも浸かろーっと。
(健康ランド 入浴料 1900円 安い!)
ゆっくり休んで明日は会津だ!  
もうひと風呂、浴びて寝るとするぜ!!!
オヤチュミ AM1:30

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