明日は雪が降りそうだ。最近天気予報では最低が零下5〜6℃、最高が4〜5℃だ。 朝起きるのがつらい。 部屋が寒いからだ。 そこそこ部屋の温度があると、そんなことは思わないような気がする。 なまけ心は国を問わず人類共通の感情だ。 最近特に思うのは外国人の偉さだ。 人間にはそもそも個人個人に能力の限界があると思う。 研鑽され、磨かれて能力の深さ、幅の広さが拡大するように思うのだけれど それでも限界がある。 どれだけ真面目に努力しても、どうにもならないものがある。 どうにもなるなら誰もがカール・ルイスのようにはやく走れるし、大会社の社長にもなれるし、 一国の元首にもなれよう。 おのずと限界が存在するのは事実だ。 しかしながら限界に向かって努力するのは必要なことで これまで有史以来、多くの人々が挑戦してきた。 文章が乱れているけれど言いたいことは、その自分の能力に対し、 がむしゃらに努力する姿が中国人学生を通して強く感じられる。 話を聞けば聞くほど、その勉学の一途さに心を打たれる。 家庭学習を終えたある晩 家庭教師の笵さんと一緒に大学の図書館へ連れてもらった。 外国人は入れないということで 口にチャックして、キョロキョロせず中へ入った。 なかには 夜の八時を過ぎてるというのに 学習机には男女問わず、人、人、人で埋め尽くされている。 各人、一心不乱にノートに書き物をしたり、本を読んだり勉強している。 非常に静かで、聞こえる音と言えば ページをめくる音、ペンがノートに擦れる音ぐらいなもので とても静かで、ある種異様な、崇高というか感じを受けた。 あとで笵さんより 学生の宿舎では落ち着いて勉強できないから ここへ来て勉強しているそうだ。 この図書館に限らず 授業の終わった教室でも一心不乱に夜遅くまで 勉強している学生を見た。 和気あいあいというものではなく その場の雰囲気は他の者を寄せつけないような張りつめた雰囲気であった。 人に言われたからやっているのではなく、自分の意志で自分に全力投球している。 見ていて気持ちがいいし、元気をもらった。 経済の豊かさというか 生活しやすい環境にいる者が必ずしもいい結果を生むとはいえないと思った。 ハッキリ言って彼等の生活環境は日本と比べると劣悪だ。 宿舎といっても暗い十人部屋へ押し込まれ、勉強する机もなく それでもかたくなに教室や図書館で勉強している。 自分の大学時代のそれを比べると考えさせられるものが多い。 コツコツと地道に前へ進む彼等の未来は言わずもがなである。 後日談: 今でも思い出しますが、留学してよかったなぁと感じたひとつが この学生達の一途さでした。(海外旅行では絶対に見れない!) 人間のこういった姿を見ると、とてもすがすがしい気持ちになります。 反面、自分の学生時代を振り返ってみると、彼等ほど懸命にしていただろうかと 自責の念にかられます。 私の中では、高校3年間の受験勉強がそれに近いものがありますが 彼等の姿を見せられると、それすらかすみます。 そういう一途な人間が少数ならいざ知らず かなりの数で存在し、なかば当たり前のように行っている姿を見ると 小学生の頃読んだ野口英世の伝記を思い出しました。 明治維新以降、日本でも 野口英世や北里柴三郎といった偉人が輩出しました。 欧米に追いつけといった時代背景や新しいものに対する好奇心があるにせよ、 満たされない環境や境遇のなかで育ってきた人間ほど それをバネにして、結果として偉大な業績を残している。 その集中力や思い入れを数値化できるのなら かなり高い数値が出るものと思う。 人間、基本はこれに尽きると思う。 あきらめるのは、これをしてからにすべきだと思う。 |
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