散髪とトマト


1998/11/11(水)




本日初めて理髪店へ行った。

10月下旬からずっと行きたかった、
しかーし、
店の前を通るたびに入る気が失せてしまう。
理由はどれだけ待たされるか分からないのと、
どういう髪型になるか不安であった。


しかしながらこっちへ来て約二ヶ月余り。
あまり髪が伸びるとええ加減なんとかせな!という気持ちになるため
行くことにした。


授業の休み時間に老師に
散髪する際なんと言ったらよいのかと聞いてみた。

老師曰く
「剪(jian)と言うてみなはれ!」というものであった。

回答が期待はずれであったが
老師の立場にすると
説明するにも説明しにくいものがあったと思う。
とにかく髪が伸びるとうっとうしいので行くことに決めた。


夕方の5時頃だったので幸い店内に客はいなかった。

理髪師は30歳前後の女性であった。
ともかく椅子に座ると
「jian」と「ここは一点儿!」を連呼した。

あとはボディランゲージで意思の疎通をはかった。

中国の理髪店には免許がいるのかどうかよくわからないが
(屋外でやってるケースがあるので)えらく大雑把で大陸的だ。

ざっと刈って、最後にカミソリできわを剃っていく。
石鹸もつけずに。
石鹸をつけずにカミソリで剃られたのは生まれて初めてだったので
びっくりした。
でも化膿せず、なんともなかった。
少々あらくても大丈夫なようだ。


時間にして10分くらい。料金は5元。安い。
他の国で散髪したことがないのでよくわからないが、
日本はかなり丁寧というか凝りすぎているような気がした。
セバスチャンは日本の散髪屋で角刈りをしたが
「日本の理髪料は高い。ほんで物価が高い」と憤慨していた。




宿舎へ帰る途中、
市場に立ち寄り番茹(トマト)を買った。
市場で包んでもらうビニール袋はとてもうすい。
大連へ来た当初から
こんな破れそうなものを使ってどうするのか?と思っていたら
その薄い袋を二枚重ねにして使っていた。
なるほど、二枚重ねにすれば丈夫だ。
2リットルのミネラルウォーターを3本(約6kg)入れても大丈夫。

でもそれなら初めから日本のコンビニでもらうような丈夫な袋一枚の方が
包む手間も省けるし、かさばらない分流通コストも安くてすむだろうにと思っていた。
でも買う量の多いお客さんには2枚重ねて
そうでないお客さんには1枚だけで
使い分けた方が、経済的といえば経済的といえる。

まぁ〜これはお国柄かと思っていた。

ところがどっこい、今日はやられてしまった。
1kgほどトマトを買った(3.5元)のだが、宿舎へ帰ると
2個しかなかった。
「ありゃ?」
どこで落としたのだろうか、袋が破れていた。
部屋に戻ってから気がつく私も私であるが・・・。

部屋が5階なので、1階まで降りて探してみたが
トマトは見つからなかった。
宿舎を出て、50M程来た道をたどってみたが
やはりなかった。

「アカン・・・・やられた・・・トマトに逃げられた・・・・」

二枚重ねだったので安心していたのがまずかった。
やられた。以後気をつけよう。

 それはともかく
11月も中旬にさしかかろうとしているのに蚊がいる。
ハエもいる(これは当たり前か)。よくわからん処だ。

後日談:

 野菜は安いです。果物も安いです。肉も。
「こんなに食べられへん」というくらい買えます。
ただ家庭教師の劉さんに聞くと
野菜などは農薬を使って大量生産しているとのこと。
中国は今でも
昔ながらの農業をしているものだとばかり勝手に思いこんでいたのですが
どうやらそうではなく、農薬がかつての日本のように問題化しているそうです。
大連はリンゴの産地だそうで、この時期
朝はリンゴ、昼もリンゴと
リンゴばかり食ってました。

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