ライン
中国の旅

旅順


市内をのほほ〜んと歩いていると近くに小高い山があり、そのてっぺんにどでかい塔が目についた。
地図で調べると白玉山塔と呼ばれる塔で、
「ここに登れば市内が一望できるなぁ〜。よしっ!帰りに寄ろう」と思い、まずは博物館あたりを目指す。

途中、軍港らしく人民軍の兵隊さんが門の前で直立不動で銃を持ち警備していた。
海軍の基地なのだろう。よくわからんけど・・・。ご苦労さんです。

旅順駅を横目に解放橋を渡ると、塔らしきものが目に付いた。

地図を見ると勝利塔と書いてある。
記念碑である塔をよく見ると(たぶんロシア語だったと思います)、何か書いてある。
「ふ〜ん。まぁ VICTORY TOWERというぐらいやから、何かに勝ったんやろうなぁ〜」と思いながら後にする。



結局、旅順のバスターミナルから歩いて小一時間ほどだろうか、目指していた博物館に出くわす。




この写真を今こうして改めて見てみると、お化け屋敷というか妖怪人間ベムでも出てきそうな雰囲気である。(笑)

なかは博物館らしく、どんよりと暗く、シーンと静まりかえっていた。
(おまけに見物客も3、4人と少なかったので)
入って中央右にどでかい壺が鎮座してあり、その横に土産物を売っている部屋があった。
ほしかったガイドの本を見つけたのだが、英語で書かれており300$(米ドル)もするので、
仕方なくあきらめ、絵はがきを買うことにした。
値段は忘れてしまったが、絵はがきのくせに結構割高だったような気がする。
(上記の写真はその絵はがきからスキャンしたものです)

この博物館は陶器などが多く展示してあり、兵器などが展示してあることを期待していた私は
入場料分のもとを取ろうとゆるりと見ていると、なんと!

ミ・イ・ラがあるじゃないですか〜。ミイラが!

確か男女のミイラで4体はあったと思います。
本物のミイラをガラスの枠はしてあるとはいえ、
目の前(わずか50cmくらい)でじかにみるのは生まれて初めてで、
めちゃ干からびているというか、小さくなって安置されておりました。

ほんと小さくなってしまった無表情のミイラの顔を見て
「いやぁ〜この人 生きてたんやなぁ〜」と思い、合掌した。

合掌はしたものの、静かな部屋の中にミイラ数体と自分ひとりというのは
結構気持ち悪いので、そそくさとその場を去り
博物館を後にする。
すぐそばに動物園があったのだが、旅順に来て動物見ても仕方ないので、
白玉山塔のある山を登ることにする。


来た道を戻り、地図を見ながら歩いたのだが登り方(道順)がわからず、
途中道を間違えたのだが、
「まぁ〜 坂登ってたら間違いないやろう〜」ということで、どんどん登る。
12月なので結構寒かったのだが、白い息を吐きながら、中腹まで来ると
入場料を払わなくちゃいけないみたいで、四元支払うと後は一直線に頂上を目指す。
途中に大砲がひとつ、標準は旅順港に向けてあった。
よく見ると明治四十一年製と刻まれてあった。もともとここにあったのか、
観光用に中国人がここに移動したのか
よくわかりませんが、(明治四十一年なんで)日露戦争が終わった後に作られた大砲でした。

(これは絵はがきからスキャンした全く別物の大砲ですが、雰囲気はこんな感じでした)




てっぺんに登ると、景観は抜群で旅順港が一望できた。

ここで思ったのは
港は入りくんでいて、いかにも軍港に適していると感じたのと
旅順港って小さいなぁ〜ということであった。

二〇三高地の方面を見てみたが、ただの山で
「こんな所を取るために何万の兵隊が死んだのか〜」と思うと
「ふーー」と、なんかやるせない気持ちになりました。


※後で調べてみると外国人はここは行けないそうです。私はすんなり行けましたが・・・。
  小綺麗な服装でなく行ったのがよかったんでしょうか。ハハハ。
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